「無借金の資産」を受け継ぐアパート経営のリスクとメリット徹底解説
2019.05.31

未来の安定を支える「不動産投資」という資産形成。金融資産とは違い、目に見える形で資産を残すことができるのは、不動産投資の何よりのメリットです。

その中でも、比較的手が届きやすいのが、アパート経営。家賃収入による収益の確保だけでなく、ローンの完済時には建物を“無借金の資産”として次世代へ受け継ぐことができます。

では、実際にアパート経営をする際には、どのようなメリット・デメリットがあるか、詳しくご紹介します。

アパート経営5つのメリット

アパート経営にはさまざまなメリットがあります。1つ目のメリットとして挙げられるのが、やはり安定した家賃収入です。客数や天候に左右される飲食店などとは異なり、アパート経営は、入居者がいる限り毎月一定額の収入を確保することができます。

ここでポイントとなるのが「キャッシュフロー」です。アパート経営には、修繕費や管理費など、さまざまな経費が掛かります。家賃収入からこれらの経費を差し引いて残ったお金、すなわちキャッシュフローをいかにプラスにできるかはアパートオーナーの手腕に懸かっています。

2つ目のメリットは、レバレッジが効きやすい投資という点です。レバレッジとは、自己資金を元本として資金調達を行ない、自己資金以上の投資を行なうことです。簡単に言うと、仮に1億円の不動産を購入したいときに手元に3,000万円しかなかったとしても、銀行から融資を受けることで、1億円の不動産を購入することができます。土地や建物というわかりやすい担保価値があるため融資を受けやすい=レバレッジを効かせやすいのです。自己資金だけでは手に入らない物件を購入できるということは、その分、より大きな収益を手にする可能性が高まります。

3つ目のメリットは、アパート経営は遠隔管理が可能な投資ということです。管理会社を利用すれば、入居者とのやりとりや修繕、その他、あらゆる業務を任せることができます。もちろん、その分の費用は掛かりますが、投資家の負担が少なく済むため、直接的に管理をせずとも収益が入ってくる仕組みを作ることも可能です。


管理を専門の会社に委託することで、直接的な負担を大幅に軽減することができ、アパートを保有しているだけで収益を得ることが可能になる

また、4つ目のメリットとして住宅ローンと同様、団体信用生命保険に加入できることが挙げられます。例えば、借入金を返済している間にアパートの所有者が亡くなっても、保険会社が本人に代わって残りのローンを支払ってくれるため、家族に無借金で資産を残すことができます。つまり、生命保険と同等の役割を果たすこともできるのです。

「大きなお金を動かす不動産投資=リスキーで怖い」というイメージがあるかもしれませんが、実は、日本は不動産投資が有利な国でもあります。というのも、海外では不動産を購入する際の金利は4~5%が当たり前。中には、10~15%を超える国もあります。一方、日本は低金利。0.5~3%が平均値です。低金利は5つ目のメリットと言えるでしょう。

アパート経営では、当初は借り入れたお金を、家賃収入の中から毎月返済していくことになります。そして、返済が終わると、収益を生み出す土地・建物が資産として残ります。資産となった土地・建物は、次の世代に有利な条件で資産承継させることができます。それがアパート経営の強みです。

対策すべきアパート経営リスク

もちろん、アパート経営には少なからずリスクもあります。建物の老朽化などによる修繕や家賃の滞納、不良入居者による近隣トラブル、災害による建物の倒壊、空室による家賃収入の減少……少し考えただけでも、これだけのリスクがアパート経営には伴います。

しかし、これらのリスクのほとんどは、物件を購入する前にある程度対策することができます。

例えば、修繕費を抑えたいのであれば、新築物件を建築・購入することでリスクを軽減させることができます。家賃滞納のリスクには、間に保証会社を入れることが有効です。家賃の集金については、収納代行を依頼できるのでオーナーに負担は掛かりません。


新築物件の建築・購入は入居希望者が集まりやすいため、より魅力的な外観・設備・仕様にこだわることがポイント

アパート経営をしていると、入居者による騒音やゴミの放置などのトラブルも起こります。こうした、近隣住民に迷惑をかける入居者は、オーナーにとって非常に悩ましい問題です。しかし、「定期建物賃貸借契約」を利用すれば、改善がみられない住民を、オーナーの権限で退去させることも可能です。もちろん、さまざまな条件を満たした上でのことではありますが、2年更新が一般的な普通借家契約よりは、住民トラブルに対応しやすいという側面があります。近年徐々に増えてきている契約方法です。

アパート経営をする上で、最も懸念される空室リスクも、都心の物件や入居者にとって魅力的な付加価値を提供できる物件を選択すれば、対策は十分に可能です。災害による建物の損害も、保険に入っていればカバーすることができます。

このように、アパート経営のリスクの大半は、予測してあらかじめ備えることができます。あるいは、入居募集から、物件管理まで管理会社に任せるという手もあります。一定の手数料は掛かりますが、手間となる入居者募集や入居者応対をする必要がなくなります。

長期間を前提としたアパート経営

アパート経営を始めようと考えている人に知っておいてほしいことが、もう一つあります。短期譲渡する場合についてです。

個人で所有した物件を5年以内に売却した場合、利益の39%に税金がかかります。1,000万円の利益が出たとき、390万円が税金として差し引かれるのです。所有期間が5年以上になると長期譲渡とみなされるため、この数字が20%にまで下がります。39%と20%、約2倍の差はかなり大きいと言えます。

アパート経営をしたい方は、少なくとも5年以上経営を行なうことを意識しておくべきでしょう。

アパート経営には、大きなメリットもありますが、リスクへの備えも必要です。実際にアパート経営を行う際は、アパート経営専門の不動産会社 に相談してみることもおすすめです。

監修=紺野健太郎

TAGS: #投資  #相続  #賃貸経営  #資産承継 

人気記事/POPLAR POSTS

おすすめ記事/RECOMMENDED POSTS

TAGS

#Feel_Type #Feelplus_one_Type #Fusion_Type #Fwin_Type #My_Style_vintage #不動産投資 #凸凹設計 #千葉工場 #収納 #土地活用 #投資 #相続 #相続税 #空間設計 #立体設計 #管理 #自社一貫体制 #賃貸経営 #資産承継 #資産運用 #鉄骨造 #食寝分離