土地活用って何がおすすめ
? 知っておきたい土地活
用の長所と短所
土地活用って何がおすすめ?
知っておきたい土地活用の
長所と短所

2019.04.26

全国には活用されていない土地が数多くあります。国土交通省の「平成25年世帯土地統計(確報集計)」では、「世帯所有の土地面積の総計」のうち、農地や山林が約90%を占めるなか、「現住居の敷地」は約6%、「現住居の敷地以外の宅地など(以下、宅地など)」は約4%となっています。

「宅地など」に含む「低・未利用地」は「世帯所有の土地面積の総数」の約1.2%。つまり、世帯平均土地所有面積(270㎡)に換算すると、全国で約523万世帯が土地を上手に活用できていないことになるのです。

土地は、活用しなければ固定資産税などの維持費は高くなりますし、本来得られるはずの収益も入ってきません。なんだかもったいない気がしませんか?

そこで今回は、売却・駐車場・土地信託・アパート・マンションの代表的な5つの土地活用に絞って、メリット・デメリットを分かりやすくご紹介します。ぜひともご自身の目的に応じた土地活用を見つけるための参考にしてください。

土地活用 それぞれのメリット・デメリット

■土地の売却

土地の売却とは、文字通り、所有している土地を売ることで現金を得る活用法です。

一番のメリットは、売却資金がいっぺんに手に入ること。まとまったお金が必要なときや資産の組み換えをする場合には有効な選択肢になります。また土地を手放した後は、固定資産税や都市計画税を支払う必要もありません。

デメリットは、売却時に「譲渡所得税」がかかること。「譲渡所得税」とは「所得税」「復興特別所得税」「住民税」を合わせたものの俗称です。土地の所有期間によって税率が変わり、5年超だと、所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%で計20.315%。5年以下の短期だと、所得税30%+復興特別所得税0.63%+住民税9%で計39.63%がかかります。

土地の売却には、かなり高額な税金がかかります。それ以外にも仲介手数料、登記費用の諸経費が必要になります。

土地の売却は、手続きは少ないものの、多額の諸経費がかかる比較的シンプルな土地活用と言えます。

【首都圏不動産投資オーナーの相談先】

■駐車場経営

駐車場経営とは、所有している土地に駐車場を設置することで、借主や管理会社から一定額の賃料を受け取る活用法です。

駐車場経営には、月極駐車場形式とコインパーキング(時間貸し)形式の2種類があります。月極駐車場形式は、管理会社に賃料の5%程度の手数料を支払い、テナント募集、管理、集金を任せるのが一般的です。コインパーキング形式は、機器の設置やメンテナンスなどを管理会社に任せ、駐車場の実績にかかわらず、毎月一定額の賃料を受け取る契約が一般的です。

駐車場経営のメリットは、他の用途への変更がすぐにできることです。駐車場をやめる場合は、利用者に事前通告するのみで済みます。また、投資金額が少ないので、比較的始めやすいこともメリットです。とりあえず遊休地を活用したい場合などに駐車場経営は向いています。ただし、コインパーキング形式では、運営会社との契約によっては、一定期間事業を継続しなければならない場合もあるので注意が必要です。

周辺環境や立地によって左右される駐車場経営。リターンが少ない分リスクが低いため、“とりあえず土地を活用する”という選択には向いている

デメリットは、税制上の優遇がほとんど受けられないことです。固定資産税や相続税は更地と同じ評価になってしまいます。また、一部の好条件の立地でなければ、収益もそれほど見込めません。さらに都市部では車離れが進んでいることも留意したいところです。

駐車場経営は、ローリスク・ローリターンの土地活用と言えます。

■土地信託

土地信託とは、プロに土地を預け、代わりに運用してもらいながら配当を受け取る活用法です。

依頼主は、土地の所有権を一時的に信託会社に移すのと同時に「信託受益権」を得ます。信託会社は、アパート、マンション、商業施設などを建設して土地を活用し、その利益から経費と手数料(信託報酬)が差し引かれたものが、配当金になります。契約期間が終わると「土地+建物+ローン残高」が信託受益権者に渡る仕組みです。

土地信託は、手元資金が不足していても、信託会社が事業資金を借りて運用してくれるので初期の負担が少ないことが特徴です。また、信託が終われば、土地の所有権は戻りますし、信託中にまとまった資金が必要な場合は信託受益権の売却もできるというメリットがあります。

一方で、デメリットは、思うように事業が進まない場合は配当がないことです。配当がないばかりか、追加投資を求められるケースもあります。また、追加投資の他に、収益の5~20%にあたる手数料(信託報酬料)を信託会社に払わなければなりません。

さらに、駅や繁華街に近い土地、最低でも100坪以上の土地など、様々な条件を満たさなければならない場合が多いこともデメリット。手数料がかかる上に、事業が成功する保証はありません。待した収益が得られるかは、どの信託会社を選ぶかで大きく左右されてしまいます。

土地信託は、土地のステータスや信託会社の選択、諸費用の準備など、慎重に運用しなくてはならないため、上級者向けの土地活用と言えます。

【アパートの入居者募集、まだ先着順でやっていますか?】

■アパート経営

アパート経営とは、所有地または購入した土地に新たにアパートを建て、家賃収入を得る活用法です。

アパート経営のメリットは、長期間に渡って安定した収入を得られること。空室や家賃の滞納が起こらない限り一定の収入を安定して得ることができるので、「年金だけでは心もとない…」という老後の不安解消に繋がることでしょう。

また、節税対策としても大きな効果が期待できます。固定資産税評価が1/6、都市計画税が1/3に軽減されます。相続時には「貸家建付地」となるため、土地の評価が下がり、より負担減になります。安定した収入を得ながら、土地を次の世代へと受け継げるのがアパート経営です。

デメリットは、初期投資額が大きくなる点が挙げられます。ですが低金利の各種ローンも充実しているので、少ない自己資金でアパート経営を始め、高い運用利回りをあげることも十分可能です。

数ある土地活用の中でも比較的安定した収益を見込めるアパート経営。マンションと比べ規模が小さいため、入居者との距離が近いことも魅力だ

アパート経営で一番のリスクは空室です。空室が増えれば、早く入居してもらうために賃料を下げざるを得ません。そういった状況が続くと、アパートの価値を維持するためのメンテナンス費用は不足し、住み心地の悪くなった入居者は別のアパートへ引越し、また空室が増えるという悪循環に陥ってしまいます。

アパート経営では、空室リスクの対策が最大のポイントになります。対策の一つとして検討したいのは、ちまたによくあるような物件ではなく、差別化された物件を企画し、建築すること。入居者のニーズを把握した付加価値の高い物件を提供することができれば、入居希望者が増加し、空室リスクを下げることが期待できます。

いずれにしても、マンション経営に比べ、アパート経営は規模が大きくない分、比較的安定して経営することが出来るので、ミドルリスク・ミドルリターンな土地活用と言えます。

■マンション経営

マンション経営とは、アパート経営と同じ、不動産の所有によって家賃収入を得る活用法です。

アパート経営との違いは、規模がさらに大きいこと。初期投資額もかなりの額になりますが、アパートよりも家賃を高く設定でき、部屋数も多いため高い収益を期待できるメリットがあります。
 
しかし、デメリットも大きくなります。アパート経営と同じように空室リスクはより大きな問題となるでしょう。また、資産価値が大きいため、固定資産税や都市計画税も高額です。さらに、大規模な修繕が必要になれば、多額の費用が必要になる可能性があることも覚えておかなければなりません。

マンション経営は、ハイリスク・ハイリターンな土地活用と言えます。

【戸数が増えて収益増、それでも入居者の満足度が向上する理由】

土地活用、何を選ぶ?

土地を次の世代へ受け継ぐためには、節税と収益アップのバランスが重要になります。相続への備え、そして土地の価値を最大限引き出す運用。このバランスを上手く保つことで、大切な土地を次の世代へ受け継ぐことができます。

土地活用に正解はありませんが、節税と収益の面から考えると、やはりおすすめしたいのがアパート経営です。懸念される空室リスクは、アパート経営の専門家に相談してみてください。不安が解消されれば安定した経営ができますよ。

また、土地活用は節税や収益のための経営だけでなく、「目的達成のための手段」という面もありますので、その目的を明確にすれば、ご自身に合った最適な活用方法は必ず見つかります。

いずれにしても、同じものが2つとしてない土地ですから、ぜひとも上手く活用し、次の世代へ残していきたいものです。まずは今回ご紹介した代表例をご検討してみてはいかがでしょうか。

【不動産投資への関心が高い方にはこちらの記事も人気です】

知っておきたい不動産投資コスト! 利回りと経費の関係性

〝資産承継〟のためのアパート経営。資産を目減りさせないための解決策とは?

〝6つのこだわり〟が詰まったセレ コーポレーションの自社一貫体制

アパート経営ならセレコーポレーション 詳しくはこちらをClick

RELATED/関連記事

人気記事/POPLAR POSTS

おすすめ記事/RECOMMENDED POSTS

TAGS