共創イノベーションタウン
「Tsunashima
SST」の街づくり
共創イノベーションタウン「
Tsunashima SS
T」の街づくり

2019.02.14

エネルギー管理や生活インフラの構築にIoTやAIといった先端技術を用いることで、時代や世代を超えて、人々が幸せに暮らせる街づくりをめざす「スマートシティ」。神奈川県藤沢市の「Fujisawa SST」に続く神奈川県内の2つ目のスマートシティ実証実験プロジェクトとしてスタートしたのが、神奈川県横浜市にある「Tsunashimaサスティナブル・スマートタウン(以下、Tsunashima SST)」です。横浜市とパートナー企業が連携し、地域とつながる次世代都市型スマートシティとして注目を集めています。

今回は、そんなTsunashima SSTの成り立ちや目指す街のカタチ、産学官が連携して進めている最新の取り組みなどをご紹介します。

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Tsunashima SSTとは?

Tsunashima SSTとは、東急東横線 綱島駅と日吉駅の間に建設されたスマートシティです。「この街が、未来をつくっていく。」をコンセプトに、2018年3月に街開き。Fujisawa SSTと同様にパナソニックの工場跡地を利用したこの街には、タウンマネジメント拠点はもとより、最新のIoT技術を活用した次世代型マンションや日吉にキャンパスを置く慶應義塾大学の国際学生寮、多くの小売店舗が入った商業施設、さらには米Apple社のスマート技術研究施設「YTC」まで存在します。

これほど多種多様な施設が並ぶ理由は、Tsunashima SSTを主導するパナソニックが様々な業種を招き、街を共に創り上げることでイノベーションを促進するため。街を「共創イノベーションタウン」と名付け、世の中の新技術を街中に取り入れ実証し、得られた結果をもとに次なる進歩に生かす試みが行なわれています。また、次世代都市型スマートシティとしての達成目標を街全体で設定。CO2排出量40%削減、太陽光発電など再生可能エネルギーや天然ガス、水素など環境に配慮したエネルギーの利用率30%以上を目標に掲げ、さらにはグローバルな環境性能評価「LEED ND」の取得を目指すなど、数字的にも評価的にも先進的なスマートシティとなるべく、未来に先駆けた取り組みを行なっています。

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Tsunashima SSTを形成する3つのコードと先進技術

街を形成する3つのコード

Tsunashima SSTには、設備や機器を含めた複合的なデザインや持続可能な社会のための環境配慮、便利で快適な暮らしを実現するために3つのコードが定められています。

1つ目は「デザインコード」。街づくりや景観に統一感を持たせることを目的として、建物の色や配置、素材、植栽計画など細部に至るまで規定を設けています。

2つ目は「サスティナブルコード」。次の世代に向けた持続可能な暮らしのために、温室効果ガス対策や街全体のメンテナンスなど、環境保全や街の効率化に必要な内容を規定しています。

そして3つ目は「スマートコード」。住民の日々の暮らしを便利で快適、安心・安全にするため、情報システムやインフラ整備、多言語に対応したサービスなど、生活に関わるさまざまな物事に規定を設け、多方面から住やすい街づくりを目指しています。

 

先進技術を導入した街づくり

Tsunashima SSTでは実証段階の新たな技術も導入し、さらなるイノベーションを生み出すための体制を整えています。

IoTセンシングの領域では、街中の各所に、温度や湿度、紫外線、花粉量などをリアルタイムに計測できる「環境センシングユニット」や、画像解析によって街を訪れる人の数や性別、年齢を見える化できるセンサーカメラ「Vieureka」を配置。街全体をデジタル化し、生活の豊かさを追求します。

また次世代エネルギーとして期待を集める水素を主要エネルギー源とする「水素社会」の実現を目指し、CO2を排出しない水素を燃料とする燃料電池自動車(FCV)専用スタンド「横浜綱島水素ステーション」や、純水素型燃料電池で電力を供給するなどの取り組みも実施。CO2排出量の少ない都市ガスで発電する街の中心部のエネルギーセンターと合わせて、Tsunashima SST内の電力を生み出しています。

 

さらに、パナソニックと慶應義塾大学が中心となり、Tsunashima SST、自治体と共に交流を図りながら、交流の中で生まれたイノベーションアイデアを事業へと結びつける共創活動の場「Tsunashima SST Lab」を設立しています。大学のゼミや研究室の学生、国際学生寮に住む留学生などが中心となってアイデアを出し合い、パナソニックの持つ技術で実現。そしてTsunashima SSTでの実証実験を経て、事業化を検討する、というワンパッケージで実際の事業へと成長させられることが特徴です。今までにないイノベーションや次世代を担うイノベーターを輩出する取り組みとして注目を集めています。

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Tsunashima SSTから見える未来の私たちの生活

同じ神奈川のスマートシティでも、住居地域が中心のFujisawa SSTに対し、学生寮や商業施設、企業の研究施設など多様な施設が共創する街として設計されたTsunashima SST。

米Apple社のスマート研究施設「YTC」。落ち着きのある外観とは反対に施設内では高度な技術開発が進められている

この共創イノベーションタウンで実証され社会に導入された技術が、これから未来の都市や人々を支える、無くてはならないものとして広く世界に普及すると考えられています。そんな技術が、私たちの身の回りの生活をちょっとずつ豊かにし、未来の当たり前として永く受け継がれていくことになるのかもしれません。

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