「休日はDVDをレンタルして映画ざんまい」といった話も今は昔。レンタルは少数派となり、動画配信サービスを利用して映画鑑賞をすることが一般的になってきています。動画配信サービスとは、ネット上で映画をはじめとして、ドラマ、アニメ、バラエティなどが観られるサービスのことを指し、「Netflix」「Hulu」「Amazon Prime Video」など10種類以上のサービスが存在しています。
外出先でもスマホやタブレット、パソコンで視聴できるといったメリットがありますが、自宅では大画面と迫力のある音で十分に堪能したいもの。そんなときは、ホームシアターという選択肢はどうでしょうか。「お金持ちの趣味でしょう」とか「専用の部屋がないよ」と思うかもしれませんが、実は一昔前と違い、今では手軽で安価に迫力のあるホームシアターを構築できるのです。もちろん、専用の部屋も必要ありません。今回はそんなホームシアターの実現方法を、必要な機材と合わせてご紹介します。
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ホームシアターに必要な機材と注意点
ホームシアターの構築に必要な機材は、
■プロジェクター
■ストリーミングデバイス
■スピーカー(音にこだわるなら)
■プロジェクター投影用スクリーン(映像にこだわるなら)
の最低2つ、しっかり用意するとして4つです。安価なプロジェクターと手軽なストリーミングデバイスが登場したことで、機器の接続もシンプルに、簡単にホームシアターを実現することができます。ではそれぞれがどういった役割かを説明していきましょう。
プロジェクター
壁やスクリーンに画像や映像を投影するのがプロジェクターです。ビジネスマンなら会議やプレゼンで使用する機会も多いと思いますがそれはビジネス用。ホームプロジェクターを選ぶときにチェックしたいのは、投影方式、明るさ、解像度、コントラスト比、投写距離と接続端子です。
部屋を暗くして簡易的に楽しむ前提であれば、それほど高性能なものでなくても十分にホームシアターを実現できます。最近は、1万円程度から数万円で購入できる安価なプロジェクターも発売されています。デバイスとの接続のためHDMI端子があるもの、デバイスへの給電のためUSB端子が備えてあれば接続が簡単です。音質は望めませんが、スピーカー内蔵タイプであれば、さらに設置は簡易になります。
ストリーミングデバイス
テレビやモニター、プロジェクターで前述の動画配信サービスを利用できるようにするデバイスです。売れ筋のデバイスには、「Fire TV」「Chromecast」「Apple TV」などがあります。使用方法は簡単で、テレビやモニター、プロジェクターのHDMI端子に差し込んで、Wi-Fiと接続するだけ。こういったデバイスと安価なプロジェクターの登場で、簡単にホームシアター環境を用意することが可能になりました。
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スピーカー
ホームプロジェクターの多くはスピーカーを内蔵していますが、より本格的なホームシアターを構築するのであれば、迫力の高音質で臨場感を味わえるスピーカーを設置することをおすすめします。
お手軽なのは「サウンドバー」。スピーカーやウーファーを横長の筐体に収めているので、面倒な配線や接続が発生せず、省スペースでも設置できます。反響音などを利用したバーチャル3Dサラウンドシステムに対応したモデルならば、空間全体から音が聞こえて5.1chさながらのサラウンド体験が可能です。
しかし、大音量で楽しむには、近隣への音漏れの可能性があるため、防音設備が必要になるなど周りの環境には配慮が必要になることに留意しましょう。
マンションなどで特に音に気を付ける必要があるなら、近年流行りの肩に掛けて使用する「ネックスピーカー」などもよいでしょう。会話を楽しみながら鑑賞したいときはスピーカー、より没入したいときはイヤホンと、状況に応じて使用方法を選択することができます。
プロジェクター用スクリーン
簡単に楽しむという点では、白い壁に映像を投影しても十分に迫力のある映像が楽しめます。ただ、壁紙に凹凸があったり、模様があったりする場合、投影した映像の画質が下がってしまいます。その場合は、プロジェクター用スクリーンを使うといいでしょう。リモコンで巻き上げたり出したりできる「電動スクリーン」といった高級品から、巻き上げはできない代わりに安価で収納もできる「壁掛けスクリーン」や「スタンド型スクリーン」などが存在します。
空間価値を高めるホームシアター
さまざま紹介してきたこれらの機器ですが、設置方法はいたって簡単。スクリーンへ投射するピントが合う位置に、ストリーミングデバイスを差し込んだプロジェクターを置きます。スピーカーは種類にもよりますが、サウンドバーであればスクリーンの手前やプロジェクターのそば、ネックスピーカーなら設置場所に困りません。そうしてカスタマイズし、それぞれの機器を配置すればそこはもう自分だけの映画館に。
「まだ本格的には考えていないから、最低限の機材で始めたみたい」という方もいるはず。さまざま紹介してきましたが、最低限「ホームプロジェクター」と「ストリーミングデバイス」、そして自宅の「白い壁」があれば、さらに手軽に、ホームシアターが実現できます。まずはこの2つを揃え、入門として始めてみてはいかがでしょう?
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映画館並とはいいませんが、テレビよりも大迫力な映像体験ができるホームシアター。ハードルが高いと思われがちですが、導入は意外に簡単。映画鑑賞が趣味ならば、暮らしをより豊かにしてくれるはずですよ。
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